ART THERAPY
こころとからだとアートの『アートセラピー』
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アートセラピーということばを聞いたことはありますか?最近このことばを耳にすることが多くなってきたようで、問い合わせも数多く寄せられるようになりました。
でも実際アートとセラピーってなに?。。。何するの? 想像がつくようなつかないような感じかもしれませんが、なんだか興味あるかも~という方に少しだけ説明したいと思います。
アートセラピーは芸術療法とも言われています。さまざまなアートを用いる心理療法のことで、ドローイング(描く)、音を奏でる、歌を歌う、ムーブメント(動く)、ダンスをする、詩や散文を書くなど、表現を通じて心の葛藤や思いを整理していく心理療法です。作品の上手・下手や芸術性の高さを評価するものではありません。すべての年齢層の人に対して「こころ」と「からだ」の健康を、お薬を使わずにアートを使って目指すというものです。
私たちは普段、ことばのやり取りに重きを置いて生活をしていると思っていますが、本来はことばよりも表情や身振り手振りをキャッチして相手のほとんどの意図を汲んでいるのです。ことばはそのつけ加えに過ぎないというのです。「“ことば”にならない“ことば”」で私たちは誰かにものごとを伝えているし、そして感じているんです。目隠しをして誰かと話をしていることを想像してみてください。おそらく相手の意図があまりわからないのではないでしょうか。
こころとからだとアートの『アートセラピー』は、こんな言語化されない(“ことば”にならない“ことば”)無意識の“ことば”を引き出し、今まで自分でも気がつかなかった自分に出会うアートを使ったセラピーです。
アートって難しい??敷居が高い!今までアートには無縁だった。。という方もご安心ください。何かを上手く作ったり、絵を上手く描くことではないんです。ことば以外の自由に表現されたモノから自分を発見!していくツールがアートなのです。
大人になった私たちは社会の中で“自由に表現すること”なんてできませんよね?もし自由に表現することができたらどれだけスッキリとするでしょう?!?!それを想像しただけでもなんだか楽しい気分になりませんか?「こころとからだとアート」で思いっきりスッキリとしてみましょう!!!
そして、気軽に! 楽しく‼ わくわく!!! ドキドキ!!!! スッキリ!!!!! のあとに思わぬ『自分を発見』することができるかも♪
アートセラピーにはガイドラインがあります。ガイドラインを守ることにより、みなが安心で安全な空間の中で自分らしくいることができ、深くリラックスすることができるのです。
ガイドラインはワークのはじめに共有します。
アートセラピーの気づきは、その場で「ハッ!」とすることもあれば、まったく何も感じないこともあります。だけど何度もアートセラピーの体験を重ねて行くうちに気がついたら変化していた、楽になっていた、考え方が変わっていたなど、ゆるく優しく変化するものです。薬のように劇的に改善はしませんが、その分副作用もないのです。
アートセラピーの体験を重ねている人の中には、人生を大きく変化させている人が何人もいます。私もその中の一人です。
『個人アートセラピー』と『グループアートセラピー』
セラピストと一対一でワークする『個人アートセラピー』と数人のグループでセッションをすすめていく『グループアートセラピー』とがあります。
『個人アートセラピー』では、その方に合わせたオリジナルのセッションを受けていただけます。
『グループアートセラピー』では、他者を通して自己を見つめることにより新たな発見ができます。
どちらを選ぶかはあなたのインスピレーションで決めていただくと、よりよいワークになるでしょう。もちろんご相談も受け付けています。
■個人アートセラピー
『個人アートセラピー』では、一対一のセッションです。あなただけのオリジナルセラピーを受けることができます。
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○こころの切り替え
- ちょっとしたことで悩んでしまう
- いつまでも気になりなかなか気持ちが上向きにならない
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○対人コミュニケーション
- 人とうまく話せない
- 友人と長続きしない
- すぐに人とトラブルを起こしてしまう
- 毎日を清々しく過ごしたい
- リラックスしたい
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などなど、人にはさまざまな課題があるものです。そんな課題をアートセラピーで解消してみませんか。
もちろんこれといった悩みがなくても、アートに触れることでこころのメンテナンスになると好評です。
■グループアートセラピー
『グループアートセラピー』は数人のグループでセラピーをすることで、他者の考えを知ることができます。はじめて出会った人たちと、それぞれの気持ちを共有し分かちあうことで、自分の存在価値に気が付きます。
安心した空間で、リラックスしながら新しい自分との出会いをしてみませんか?
※心療内科、精神科に通院中の方はお知らせください。
【アートセラピーとその効果】
・ドローイング(描く)
今の気持ちは何色?色使い塗りつぶす、線を引く、面を作るなど様々に表現します。描くことで気持ちが吐き出されスッキリとすることがあります。不安や悲しみ、ややるせなさを出すことで解放感とカタルシスが得られます。
・粘土
粘土のワークは感情をはっきりと出すと言われます。特に日常で怒りの感情を持ちながら過ごしている人は、粘土のワークをすることで行き場のない気持ちを歪めることなく感情の出し方がわかります。
・コラージュ
絵を描くことや自分の気持ちをストレートに出すことに抵抗がある人はコラージュで自分の感情に慣れていきましょう。自分に向き合う第一歩としてコラージュはとてもやさしく迎えてくれます。
・ムーブメント
普段頑張っている人、無理をしていることに気がつかない人には、ムーブメントがお勧めです。からだの疲れにこころを傾けて頑張っている自分を労わりましょう。
【アートセラピーの事例】
<事例1:30代女性>
3年ほどうつ病で仕事を休み辛い日々を送っている女性を紹介されました。心療内科にも通院し、抗うつ薬も飲んでいましたがいっこうに良くならず家に引きこもり、ほとんどの時間をベッドの中で過ごしていたと言います。藁にもすがるような気持ちで私のところに来たと言われました。セッションの予約をしても来る途中に電車の中で気分が悪くなったり、パニックになって来ることができないことが何度もありました。しかしそれでもあきらめずに2時間かけて通って来られました。
当初、食事は砂を食べているようだと言われていました。もがいてももがいてもアリ地獄のようになにかに引きずり込まれるような感覚…。セッションでは、その感覚を絵に描いたり、踊ったり、泣いたり、笑ったり…こころの切り替え方を勉強したり。彼女にとって、それはそれはドラマティックな時間だっただろうと思います。
そのうちセッションの間隔が開いてきました。回復の兆しです。藁にもすがるような気持ちがすがらなくてもよくなってきました。他に目を向けることができるようになってきました。おしゃれをしたり買い物をしたり。やがて職場にも復帰しました。時々しんどいことはあるけれど乗り越えています。そして好きな人ができて結婚しました。
【企業でのグループワークの事例】
<事例1:医療職の部署>
- グループ人数:5名
- アートセラピーの目的:意思疎通を図り、スムーズな伝達で仕事上の行き違いをなくしたい。
- ワークショップ内容:心理テスト(性格診断)+アートセラピー(ドローイング)
■結果:
あらかじめ実施した心理テストでそれぞれの性格をセラピストが分析しました。ウォーミングアップはドローイングで気持ちを引き出し、話しやすい雰囲気を作りました。性格診断でわかった各人の特徴をグループが共有することで、それぞれの特徴を把握し理解を深めることにつながりました。
自分と相手の特徴が同時にわかったことで、相手の対応を考えるきっかけとなりました。
今までは、相手の反応に苛立ったり投げやりになっていましたが、新たな対応が考えられるようになりました。つい相手に目がいっていたことも、自分の振る舞いを考えながら言葉や行動を選ぶようになり、スムーズなコミュニケーションが取れるようになりました。
また、それぞれの性格特徴がわかったことで、遠慮せずに意見が言えるようになり、仕事の分担がうまく振り分けられるようになったのが大きな変化です。
■感想:
- 互いの理解を深めることで、自分の振る舞いを考えることができると思う。
- 職場だけではなく、友人関係や別の場所でも応用できると感じた。
- 自分のことがわかることで、相手を気遣うことができる。
- 自分の欠けているかもしれない部分が再確認できた。
- その人の特徴を知ったことで、仕事の頼み方、段取りを踏むことができるようになった。
- こんなに自分のことが客観的にわかると思わなかった。
- 簡単なアンケートで性格がわかるのか半信半疑だったが、結果を見て的確だと思った。また、同僚の結果を見てもその通りだと思った。
- 今後の仕事に利用できると思う。
- みんなそれぞれの性格があり、それを補完しながら仕事をしているんだとあたらためてわかった。
- 自己理解と他者理解が深まった。
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<事例2:NPO法人>
- グループ人数:50名
- アートセラピーの目的:職員の親睦
- ワークショップ内容:私の大事にしているものを共有する。
■結果:
10名程度のグループに分かれ、各グループがゲーム形式で自分の大事なものを値踏みしていきます。本当に自分が大事にしているものがわかるようなゲームです。
物事の優先順位をつけることができました。
他者の大事にしているものがわかり、より深くその人を知ることができました。
■感想:
- 大所帯を運営していくことは大変ですが、それぞれが大事と思っていることがわかり、親近感を持ちました。
- 人はそれぞれ大事なものが違うんだとつくづく実感しました。
- 今まで以上にみんなが仲良くなったと思います。
- 今後のNPO活動が楽しみです。